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現代に竹の子族が爆誕?ケケノコ族の闊歩を目撃せよ!

ライフ

テレ東プラス

2019.1.21

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「りんご音楽祭2018」、Chim↑Pomによる「にんげんレストラン」、「鉄工島FES2018」など、昨年数々のイベントやフェスに引っ張りだこだったケケノコ族。まだ知らない、という人もこの奇抜な集団を一度見かけてしまったらその虜になってしまうはず。では一体ケケノコ族とは何なのか。今回はリーダーのケケ・ヒサツネさんにインタビューを決行。ライフワークであるケケノコ闊歩にも密着した。


プロフィール:
2017年、族長ケケ・ヒサツネ(ひさつねあゆみ)と、サブリーダーのK・エニシ・旭莉(神田旭莉)2人のアーティストによって結成。 80年代に社会現象となった「竹の子族」の文化を引用し、時代と街にフィットした"新しいタイプの竹の子族"を目指す。 ホコ天なき原宿で街の中を踊りながら練り歩く「ケケノコ闊歩」、シュールでカラフルな佇まい、オリジナルの振り付けやファッションも話題となり、新聞・TV・ラジオなど多数メディアでたちまち話題となる。https://kekenoko.wixsite.com/keke
[Twitter] @ keke_no_ko
[Instagram] @ keke_no_ko

神出鬼没、思いがけないところで目にするパフォーマンス

1980年代、原宿・代々木公園近くの歩行者天国(ホコ天)で、派手な衣装でバッチリ決めた若者たちがラジカセから流れるディスコサウンドで踊っていたことを知っているだろうか。通称・竹の子族と呼ばれていた若者たちは、最盛期には2000人以上集まっていたという。時は経ち、2010年代も終わろうとしている今、原宿の地に再び、奇抜な格好で踊っている集団が出現した。それがケケノコ族だ。

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ダンス中は無表情が基本らしい

――ケケノコ族結成のいきさつを教えてください。

原宿の竹下通りに「ブティック・竹の子」という斬新な服を売っているショップがあるんです。ずっと気になっていたんですが、ある時勇気を出して入店しまして。店内には洋服がぎっしり飾られ、ユーロビートが流れ、とにかく最初はすごい衝撃的でした。そして、どうやらここはかつて存在していた竹の子族たちがこぞって通っていたブティックだということをその時知りました。それから竹の子族という存在について調べたりしたのですが、竹の子族についての資料ってほとんどなくて。「ブティック・竹の子」のオーナーである大竹竹則さんが竹の子族の歴史のカギを握っているということは分かったので、直接お話を聞くのが一番早いと思い、とりあえずここで働き出したんです。

――さっそく展開がすごいですね!

大竹竹則さんは原宿の生き字引みたいな方で、竹の子族の生い立ちやマインドなど、働きながらいろいろなことを探って知っていきました。さらにインターネットで検索していたら当時の竹の子族が現在も活動をしていることも知ったんです。そこで実際にクラブで行われている竹の子族の集会(イベント)に参加してみたりもしました。私はホコ天で派手な格好で踊っている様子を実際には知らないですが、日本にこんな文化があったことがとにかく衝撃的で。私も踊ってみたいし、同じような気持ちの人がほかにもいるのではないかいう確信があり、いずれなにか新しいカタチで再現できないかと思うようになりました。

――竹の子族を継承するのではなく、新しいカタチでということなんですね。

そのまま同じ形で引き継ぐという気持ちではなく、文化を引用しつつ進化した別のものができればと。ただ最初は何をしたらいいのか分からなくて、とりあえず自分たちの思う派手な格好で代々木公園に集まり、踊ってみることから始めました。自分たちでオリジナルの振りつけをし、服装も踊りやすさを重視し、色々なスタイルを試していきました。とりあえず原宿ということで代々木公園に集まっていたのですが、公園の片隅で踊っているだけでは広がりが見込めないと感じ、街に出ようと提案しました。公道なら誰でも歩く権利がある。そして歩きながら踊る、という今の闊歩スタイルへと進化しました。ホコ天以上に神出鬼没、思いがけないところで目にする存在になるというのはおもしろいなと。

――ケケノコ闊歩スタイルの誕生ですね。

もちろんケケノコ闊歩中は人に迷惑をかけないことを第一に心がけています。通行人に当たらないように、スピーカーの音は最小限メンバーと周囲に聞こえるレベルで、歩行者優先などのルールをしっかり決めながら、原宿を踊り歩くパフォーマンス=ケケノコ闊歩を始めました。最初はイロモノ扱いされたり、確かに奇行に近い行為だなと自分たちでも薄々感じていましたが、はじめはそういうこともあるだろうと。千里の道も一歩からという感じで、その先に必ず仲間が増えていくと信じてやっていました。するとそれをおもしろがってくれる人が徐々に増え始め、活動を広めてくれたり参加してくれる人が増え、今のケケノコ族のスタイルが確立していったんです。最初は2人でスタートしたんですけど、一緒に踊りたいと言ってくれる人が増え、今やコアメンバーは15人ほど。ネット上では100人以上メンバーがいます。

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年齢も職業もパーソナルなバックボーンも関係ない

――ケケノコ族に入りたい方はまずどうすればいいんですか?

ケケノコ闊歩の日はSNSで告知をしているので、まずは集会から見に来てほしいです。自分自身で派手だと思える格好をしてきてくれたら、もちろんその日のケケノコ闊歩の参加もオーケーです。viemoで踊りの動画も公開しているので、個人練習をしてきてもらったら完璧です!

YOUNG MAN(Y.M.C.A)/西城秀樹【ケケノコダンスレッスンver.】 from ケケノコ on Vimeo.



ケケノコ族に入りたいという方には、その場で「ケケノコネーム」を差し上げています。これはケケノコ族として活動する際に使用する名前です。普段とは違う空間をつくるために、ケケノコ族の活動中はケケノコネームで呼び合います。パーソナルなことや、その人のバックボーンは関係ありません、年齢も職業も聞きません。そういった情報は人によっては生きるための"責任"としてまとわりついているため、それが先立つと心の面で自由になれなくなってしまう可能性があります。極力引き出さない方が思いがけない側面が見えて面白いと思っています。それよりも、ただ「踊りたい」「オシャレしたい」というその気持ちを一緒に楽しめたらいいなと思います。そういう部分はSNSっぽいかもしれません。mixiでいうコミュ的な。

――参加したい気持ちがあれば、誰でもケケノコ族になれるんですか?

はい、もちろんです。なのでぜひ一度会いに来てほしいです。まずは普通の格好でも大丈夫ですよ。ケケノコ族は目印として横断歩道眉毛というものを推奨していて、集会に来ていただけたらその描き方もレクチャーします。実際にケケノコファッションを見てもらうだけでも細部までのこだわりが見えて楽しいかも。ただ、実際に参加するとみんな現状の格好では物足りなくなり、全員、どんどん派手になっていきますね(笑)。コアメンバーはケケノコウエアという手作りの衣装を着ているのですが、希望があればお作りしています。族長自ら!(笑)。

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ケケノコ族の目印である横断歩道まゆげ。後は各々の裁量でメイクとファッションをアップデートしていく

君がいつでも踊れるために私たちはここにいる

――現在はさまざまなイベントに呼ばれる存在になりましたね。

昨年は「りんご音楽祭」などいろいろなフェスやイベントにお声がけいただく機会が増えましたね。原宿以外の場所でもケケノコ族を知ってもらうことができて、嬉しかったです。ケケノコ闊歩は原宿が拠点ではあることは大前提ですが、ケケノコファッションに身を包んだメンバーさえ集まれば場所を選ばずにどこでも神出鬼没のホコ天をつくることができるというのは強みかなと思っています。昨年はその可能性を存分に感じました。

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「りんご音楽祭2018」での集合写真 ©はたさちお

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代々木公園での練習中の一コマ。手作りのサテン地のトップスにユニクロのジャージの組み合わせなど、一人ひとりを見ても個性的で見ていて飽きない

――夢が実現している感じですね。

思っていた以上にできた部分もあれば、まだまだ実現したい夢には届かないと感じる部分も多いです。イベントで注目されるのは嬉しいし、メンバーも楽しんでくれているけれど、やはり原宿の公道で踊って、それを目撃してもらう機会をしっかり作りたいです。そこから知ってもらい、参加してもらうことが一番ケケノコ族の良さを分かってもらえることだと思っています。そして本当に届いてほしい人たちにもっと届いてほしいと願っています。
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珍しい衣装の彼女たちに声を掛けるのは若者のみに限らず、竹の子族を知る世代からの反応もあった

――今後考えていることはありますか?

将来的にはさらに幅広く誰でも踊れるケケノコダンスも作っていきたいですね。老若男女、障害を持った方、国籍も問わず誰でも踊れるようなものを。盆踊りに近いかもしれません。どんなバックボーンを持っていても、どんな状況でもみんなケケノコになって、好きに踊っていいんだよ、ケケノコという逃げ場があるよ、という感じでラフに、ライトに参加できる。そういったみんなの「心のホコ天」でもありたいですね。

――カラフルな衣装で踊っているみなさんに救われる方もいると思います。

今はどこか窮屈感のある時代だと思います。ケケノコ族の活動を通し、それを優しく解きほぐしていきたいですね。カラフルな格好で闊歩することを私は「街に虹をかける」と言うこともあるんですが、虹を見るとハッとしますよね。この前ふと思いがけず見たとき感動してしまって、あぁ、こんなに美しい世界にいたんだな。と。ケケノコもそれくらい美しいと思うんです。全体の活動を通して届く人に届き、世の中を少しでもいい方に変えていけたらと思っています。

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「YOUNG MAN(Y.M.C.A)」(西城秀樹)から「前前前世」(RADWIMPS)まで幅広い時代をまたいだレパートリーのダンスが繰り広げられた


ケケノコ族を、日本を代表する面白い文化にまで成長させたいと語るヒサツネさん。竹の子族にホコ天があったように、誰もが派手な格好をして踊れる居場所を現代につくりたいという思いは結成当時から変わらない。イロモノだと判断する人も、ぜひ一度原宿でケケノコ闊歩を目撃してみてほしい。街に虹をかけ続ける彼女たちからきっと目を離せなくなるだろう。そしてあなたも一緒に踊りたくなるだろう。

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次の時代の「原宿」を象徴する存在になるか。躍進が楽しみな存在だ

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