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要するに、何のお店ですか?! 不思議でいっぱいの「台形」の魅力に迫るべく、いざ国立へ!

グルメ

テレ東プラス

2019.6.12

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国立にある「台形」は、ちょっと特別なお店です。大通りに面した一部木造のビルの1階にあるのですが、パッと見ただけではそれがなんのための場所なのか、まったく分かりません。ガラス張りやテラス席などで客寄せをしないスタンス、ハッキリとは分からないけど胸ときめく外観、そして特異な店名。そんな台形の不思議な魅力に迫りたいと思います。

https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/gourmet/entry/2019/019621.html



縄文土器片が500円で買える!


daikei_20190612_01.jpg▲ビルの外に出ている台形のエントランス。左隣のビルにお店の本体がある

さてこの台形、公式ホームページを見てみると、「料理/菓子/古物/古書/旅/生活の店です。」と書かれています。料理から古書までは分かるとして、旅や生活の店ってなんだろう?

というわけで、台形の店主の伏木庸平さんにお話を伺いました。

──台形は、いったいなんのお店なのでしょう?

「そう訊かれると、僕たちも言いよどんでしまうところがあって。一般的なカフェや喫茶店をイメージされるとちがうかな...と。特に、開店当初は飲食と古物販売の割合が半々くらいでしたから、古物目当てにご来店してくださる皆さんも多くて。開店から2年ほど経った今は、飲食と古物販売の割合が9:1ぐらいな感じになってるので、そろそろ正式に『飲食店』と名乗ってもいい気がします(笑)カフェでもレストランでも喫茶店でもジャンル分けはそれぞれ皆さんにお任せします」

daikei_20190612_02.jpg▲カップはなんと江戸中期!の御深井焼(おふけいやき)の向こう付け用器。ティーポットは明治時代前後の美濃焼の油差し

──あ、では便宜上「カフェ」ということで(笑)。そもそも飲食と古物という組み合わせでお店を出されたきっかけは?

「元々古物が好きで、20歳くらいの頃から買い集めていました。最初は縄文土器や信仰物など博物館にあるようなものが、普通に流通していることに新鮮な驚きを感じて。様式化されていない信仰の周辺にある物に造形的な興味があったのです」

daikei_20190612_03.jpg▲滋賀県の取り壊された神社におさめられていた南北朝時代の神楽面

──たしかに! 歴史的な遺物を普通に買えるのは、ワクワク感があります。ちなみに、お店の中で販売しているのは、どのあたりですか?

「オブジェのように置いてある古物は、ほとんど全部です」

──え! あ、よく見るとちゃんと値段が......。縄文土器片500円(笑)

daikei_20190612_04.jpg▲「売れ筋です」という縄文土器片は、なんとワンコイン!

「食事を楽しんだあとに、『じゃあ』という感じで、気軽に買って行かれる方が多いですよ」

──気軽に縄文土器片ですか(笑)。ほかの「カフェ」ではなかなか体験できませんね。

生活と地続きのお店


──「旅」「生活」という魅惑的なワードはどこからでしょうか?

「『旅』と『生活』は同じ意味合いというか......。生活の物を置いているわけではなく、『この店自体が自分たちの生活(旅)と地続き』という感じです。お店を『経営』している、というと何だかたいそうなことをしているような気がして、自分にはそういう意識は希薄かもしれません。うーん、なんだろな......例えるなら手芸に近いです。手芸では『編みもの』『縫いもの』というように『~もの』って言うじゃないですか。『~もの』って表現は、偉そうで大仰な感じがしなくて好きなんですよね。生活感を感じられて身体との繋がりも強いというか......。だから、僕はささやかで体温を感じられる『店もの』をしているんだと思います」

──なるほど。そういう意味では、お店自体に"作られた感"がなく、大地や山、林や森などとつながる空気を感じます。内装はご自身で?

「図面を引いたり、大工仕事はできないので、業者さんにお願いしたのですが、配置やデザインは自分たちで決めました。イメージを具体的に絵にして、サイズや質感など細かく伝えましたね。たとえば床はフローリングをはがしてモルタルを流したのですが、1箇所だけわざと穴をそのままにしておいたんです。『床から植物が生えていたら面白いよね』って。僕たちの間では『庭』と呼んでいます」

daikei_20190612_05.jpg▲台形の「庭」に生えている草花は、店主ご夫妻のセレクト

──これは新しい! 植物が育つにつれて内装が自然に変化するということですね。

「お店は生き物なんです。作為的ではなく、皆さんと僕たちとお店、どれもが相互に作用しあって、どんどん変容していくものだと思っています」

──なるほど。いろいろお伺いして、「台形」という店名もますます気になってきました。店名の由来は?

「この店の敷地の形が台形なので」

──敷地の形! なぜそこに着目を?

「店名にはあまり『こういうお店にしたい』という思いや願いを入れたくなかったんです。単なる『場』として、記号的な名前がいいなと。でもそこにも固執したくないので、なんなら変えちゃってもいいくらい」

daikei_20190612_06.jpg▲店主ご夫妻がデザインした壁の穴。宗教的な像が似合います

──変わり続けるという点では、店名もまた例外ではない、と。来る度にちがう風景が楽しめるお店ですね。

「そうだと思います。しばらくぶりに来ていただくと、かなりちがって見えるかもしれません。僕たちも皆さんからいただいた言葉で初めて気づくことがあったり、意外な方向へ想像が転がるのを楽しんでいます。一度ぜひ来ていただいて、台形の体臭のようなものを感じていただきたいですね」

──体臭。独特な表現ですが、的確ですね。本当に、この記事を読んだ全ての方たちに体験していただきたいお店です!

【取材協力】
台形
住所:東京都国立市中2-2-3
電話:070-4111-1449
営業時間:月・金/12:00〜18:00(LO17:00)、土・日/12:00〜17:00(LO16:00)、18:30 or 19:00〜(コース制・要予約)
定休日:火・水・木
URL:http://daikei.org/

※この情報は、2019年6月12日時点のものです。最新情報をご確認の上、お出かけください。

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